捻挫後のバランストレーニングの方法間違うと逆効果になることも!?

足関節捻挫(特に内反捻挫)はスポーツ活動時に最も発生しやすい怪我です。

また、適切に治療を行わないと後遺症である慢性足関節不安定症(CAI)に陥ってしまう可能性もあります。

一般的に足関節捻挫によって靭帯の弛緩性(緩さ)や筋機能の低下、姿勢制御(バランス)能力の低下が出現するといわれています。

今回はその中でもバランス能力に注目して論文を紹介いたします。

目的:
姿勢制御(バランス能力)に対する振動の影響がサポート面(床 or 不安定な素材)に依存するかどうかをテストしました。

参加者:
30人の健康な成人を10人のCAIを持つ成人

介入:
床反力計の上に乗せた硬い板(床)、バランスマット、BOSUボールの上に両目を開けた状態で両脚で立ちます。60秒の試験の中20秒間両側アキレス腱振動を適用し、参加者の事前振動と事後振動の反応を分析しました。

結論:
床に比べてBOSUの上に立っているときの足首の振動に対する反応が少なく、固有受容器のトレーニングが行われていない可能性が示唆された。

BOSUボール

姿勢制御とは?
姿勢制御は視覚、体性感覚(触覚や関節などの固有受容器)および前庭系(三半規管など)からの感覚とその感覚情報の処理と方向と動きを決定するとされています。

つまり、足関節捻挫によって体制感覚に異常が起き、姿勢制御する能力のバランスが崩れてしまっているのです。

人間は体性感覚からの情報が減っても姿勢は維持しなければいけないので、
失った情報を視覚で補うことが多いとされています。

今回のBOSUボールを用いた課題の場合は、体性感覚の改善ではなく視覚に依存しているということが示唆されました。

上記で述べたように姿勢制御は視覚、体性感覚、前庭系の3つの要素から構成されています。
この3つの要素が互いに絡み合って姿勢制御を行なっているので、
BOSUボールによるエクササイズを行うと体性感覚からの情報が不足し、正しい姿勢制御が行えなくなってしまうかもしれません。

正しい姿勢制御が行えない状態で競技復帰してしまうと、捻挫の再受傷や他の部位の損傷に繋がる可能性が高くなってしまいます。

当院では受傷早期より愛護的に体性感覚に対しても運動療法を行なっております。

損傷を受けた組織の修復だけではなく、障害を受けた機能に対してもしっかりとアプローチを行うことで再受傷や他の部位の損傷のリスクを最小限にした状態で競技復帰していただくことが可能です。

文章:村松

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