なぜ、運動強度が上がると鼻呼吸から口呼吸に変わるのか?
普段みなさんは鼻呼吸で日常生活を過ごしていることかと思います。
(もし普段から口で呼吸を行なっている場合はちょっと異常かも?)
しかし、運動中はある強度から口呼吸に変わりますよね?
なんとなく口の方が酸素大量に取り込めそうですが、ちゃんとした理由は意外と知らないですよね?
(口呼吸と鼻呼吸に違いについては、「口呼吸と鼻呼吸の違い」をお読みいただけると幸いです)
今回は、なぜ口呼吸に変わるのか。
そして変わる運動強度について以下の研究をもとに考えていきたいと思います。

●概要
先行研究によると、健康な人の場合安静時の90%以上は鼻呼吸で行われ、最大運動強度になると口呼吸による空気の最大流入量が得られるとしています。しかし最大運動強度未満での研究は限られており、特に中〜高強度の運動負荷を調べた研究は限られています。鼻呼吸におけるメリットは多数あり、最大運動強度未満の運動でも利点が得られる可能性があります。したがって、この研究の目的は、トレッドミルでランニング中の口呼吸と鼻呼吸のみを行なった場合の代謝と呼吸反応を調べることです。
●方法
男性9名、女性10名の計19名
・VO2maxプロトコル(3mphで3分間のトレッドミル歩行、続いて1分間で5mphまで速度を上げ、その後テスト終了まで1mphずつ速度を上昇)
・VO2maxの50%、65%、80%の強度で4分間トレッドミルでの最大下運動(口呼吸、鼻呼吸それぞれ1回)
●結果
・鼻呼吸ではどの運動強度においても、口呼吸条件と比較して酸素摂取量が8〜10%低かった
・両呼吸モードを使った低運動強度(50%VO2max)および口呼吸を用いた中強度(65%VO2max)において定常酸素濃度が達成されたが、中強度以上の鼻呼吸条件では定常酸素濃度が達成されなかった。
・鼻呼吸中に交換される総空気量は少ないものの、消費される酸素と吐き出される二酸化炭素量は、中強度および中強度から高強度(〜80%VO2max)の運動強度での作業率要件を満たすのに十分であった。これらの強度では鼻呼吸のほうが呼吸効率が高い可能性がある。
この研究よりわかること
◯中強度以上の運動で鼻呼吸から口呼吸に変わる
◯鼻呼吸のほうが呼吸効率が高い
◯訓練次第では中強度以上運動でも鼻呼吸可能かも?
鼻呼吸の方が呼吸効率が良いというこことは以前ブログでお伝えした内容と同じでしたね。
安静時の呼吸では鼻呼吸のほうがメリットが多いので、高強度の運動でも活用できたら口呼吸よりも利点が増えそうです。
しかし、中強度から高強度の運動に対する鼻呼吸の研究はまだ少ないので、今後の研究に期待したいです。
文章:村松

