慢性的な首(肩)こりは呼吸と関係している?

2022年の国民生活基礎調査によると、肩こりの有訴者率は80.3%となっています。

これは腰痛の102.1%に次いで多い筋骨格系障害です。

実に全国民の8割以上が肩こり症状を有している可能性があることになります。

そんな国民病である肩こりが呼吸筋である横隔膜と関係があるかもしれないとう

大変興味深い論文を見つけたのでご紹介したいと思います。

目的
慢性的な首こり(肩こり)を持つ女性と無症状の女性の横隔膜機能を比較すること

対象
慢性の頸部痛(肩こり)を持っている女性25人と、無症状の女性23人

方法
●VAS(visual analog scale)とneck disability indexを用いて痛みの評価

●最大吸気圧と最大呼気圧を用いて呼吸筋筋力を特定

●横隔膜機能(深呼吸における筋肉の厚さ)を2次元超音波検査を用いて評価

結果
慢性頸部痛の女性は、無症状の女性と比較して吸気筋力、横隔膜収縮率、横隔膜の厚さ変化が低いことが示唆された。

つまり…

慢性的に肩こりに悩まされている人は、横隔膜の収縮力も低下している可能性があるそうです。

これは呼吸エクササイズが肩こりの軽減にも役立ちそうですね!

しかし、この研究の課題として呼吸エクササイズの有効性に関するさらなる実験が必要と言及されているので、今後の研究に期待したいです🫶

さらに、呼吸エクササイズに関してこちらの研究によると、

一般的な頸肩部の運動療法(頸部・肩甲帯エクササイズ、ストレッチ)を行なった群と、一般的な運動療法に呼吸エクササイズを加えた群を比べると、

痛みの軽減や頸部筋活動の軽減(頸肩部痛に関連する筋の過活動減弱)に対する効果に差は無いが、呼吸エクササイズを行なった群のみに横隔膜の活動に増加があったと報告しています。

つまり、頚・肩周りのストレッチ・運動に加えて、呼吸エクササイズを追加すると、さらなる相乗効果が期待できそうです。

当院では肩こりなどの改善を目的にPRIエクササイズ(PRIについてはこちら)を用いた運動療法も行なっております。

PRIエクササイズは横隔膜を理想的な位置に誘導することができるエクササイズだと考えられています。

慢性的な肩こりでお悩みの方は、
一度、当院の施術を受けてみてはいかがでしょうか?

記事担当:村松

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